本気で関わり育てれば、
お互いに必ず成功すると信じています
代表取締役
山之内 守 氏
驚くべきことに山之内さんは、社長という立場であるにもかかわらず、外国人たちとほとんど友達と言ってよいほどの距離感で付き合っています。その背景には、彼らに日本の技術を伝え、必ず育て切るという強い思いがありました。
一番大事なのは、彼らと同じ目線で接すること
受入当初の社員の反応はいかがでしたか?
最初は会話がなかなか通じなくて、細かい指示が伝わらず、半年ほどは苦労したという話を聞いています。また、当社の若手社員たちと小さないざこざもありましたが、時間が経ち慣れてきたらもうすっかり友達になっていました。休日には一緒に魚釣りへ行ったり、日用品の買い物に連れて行ってくれたりと、プライベートでの付き合いも増え、最近もみんなでドライブへ出掛けているようです。
彼らと接するうえで大事にしていることは?
普段から積極的にコミュニケーションをとっています。一番大事なのは、彼らと同じ目線で接すること。私の場合、大袈裟でなく友達と言えるレベルで付き合っています。冗談も言い合いますし、彼らからちょっかいだって出してきます。そもそも彼らは敬語が使えないので、自然と会話も友達のようになったのでしょうね。彼らのおかげで、本当に楽しく仕事をさせてもらっています。
かなり距離感が近いのですね
そうですね。あとは監理団体を中心に結成したサッカーチームがあって、当社からも何人か選手として加入しているのですが、サッカー用品を購入するなど応援しています。仕事だけでなくプライベートで接する機会が増えているのも距離を近くさせるのだと思います。
「がんばりなさい」「必ずできる」と励まし続けた
企業として特に注力していることはありますか?
彼らは日本でがんばりたいという強い気持ちをもってやってきています。だからこそ、それに全力で応えてあげるべきです。彼らがいきいきと働けるように受入体制を整えれば、彼らも私たちも絶対に成功すると信じています。
受入れに対する企業の本気度が成功の秘訣になる、と
そうです。当社には優秀外国人建設技能者賞を受賞したベトナム人のロンがいますが、彼だって何度も挫折しかけました。私は彼に「絶対いいことがあるからがんばりなさい」「ロンだったら必ずできる」と、とにかく励まし続けました。だから、私としては一緒に苦難を乗り越えてきたという思いがあります。単に労働力として見ていたら、今のような関係は築けなかったでしょう。
進むべき道を具体的にわかりやすく伝えている
育成で気をつけていることはありますか?
お金も大事な一方で、彼らは日本の技術を求めています。その証拠に、彼らに図面を見せるとものすごく喜ぶんです。現場を任せてほしいと望んでいるし、難しい仕事にもどんどんチャレンジします。今ではベトナム人だけで回している現場もあるほどです。
キャリアアップに魅力を感じている?
その通りです。だから私も、2年目に玉掛けの資格をとったら、3年目には2級技能士を目指して、職長にまでなってほしいと、彼らが進むべき道を具体的にわかりやすく伝えています。彼らは教えれば教えるほど、どんどん吸収していく。育てるのが楽しくてしょうがないですよ。
(2023年11月30日取材)
