コンクリートポンプ株式会社
北川 雄司氏

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まずは彼らの挨拶を覚えてみる、
きっと笑顔になってくれるはずです

2023.07.01

#VOL.03 #受入事例 中国インドネシア岐阜県
コンクリートポンプ株式会社 北川 雄司 氏

執行役員 圧送事業部 部長
北川 雄司

北川さんは、中国人の受入れを始めた時から、現場の先輩として直接指導しています。彼らにやりがいを持って働いてもらうために、普段から気をつけていたことが多々あるとか。どのような工夫をしていたのでしょうか。

小学生レベルから始め、1年で会話ができるように

中国人と一緒に働いた最初の印象は?

 抵抗がなかったというと嘘になります。やはり違う国の人と一緒に働くわけですから、言葉の壁もあれば、文化や生活においての価値観も違います。最初はギクシャクすることもありました。ただ、彼らは仕事には前向きに取り組むので、そこには好感を持ちました。

コミュニケーションで工夫したことは?

 初めは、小学生レベルの日本語を少しずつ教えていきました。彼らはとても勤勉で、市販されているテキストを現場にも持ってきて、休憩中も勉強していたのが印象的でした。そうしているうちに単語を覚えていき、1年ほどである程度の会話ができるようになっていました。

安全確保のため、危険を知らせる言葉を理解させる

距離を縮めるためにしていたことはありますか?

 コミュニケーションの一つとして、私が実践していたのが、中国語で話しかけることです。例えば、「シェイシェイ」「ニーハオ」といった挨拶程度の言葉であれば、私も少しは知っていました。そこで、朝に顔を合わせた時や、休憩中などに声をかけていました。すると、彼らも母国語で話しかけてくるのがうれしいのか、笑顔になってくれました。

注意していたことはありますか?

 現場ではまず安全を確保することが大事になります。そこで、危険を知らせる「危ない」「止まれ」「動くな」といった言葉の意味を理解させて、覚えてもらいました。本当に危険な時に、こちらが咄嗟に口にした言葉がわからないと、間違った動きをしてしまうためです。

考えを聞くことで、やりがいを感じてもらう

その他には?

 高圧的な態度で接しないことも心がけていました。これは日本人でも同じだと思うのですが、頭ごなしにガミガミと注意されれば、誰だって萎縮してしまい、パフォーマンスを発揮できません。モチベーションだって下がる。つまり、いいことがありません。特に彼らはそれが顔に出ますから、気をつけています。

接し方には特に慎重になっていたのですね

 そうですね。私の場合は、誰にでも敬語で話していました。友達口調で話してしまうと、どうしても言葉遣いが荒くなってしまいます。特に注意する時などは必要以上にきつく聞こえてしまう。そうならないように、今でも普段から丁寧な言葉を使うようにしています。

仕事を教えるなかで気をつけていることは?

 仕事の内容について、彼らの意見を聞くようにしています。例えば、配管の繋ぎ方や配管ルートなど、私から「こういうふうにしようと思うんだけど、どうだろう?」と、相談するんです。すると、彼らも自分の考えを提案してくれます。そうすることで彼らもやりがいを持って仕事に望んでくれる。大切なことだと思います。

コンクリートポンプ株式会社

(2022年12月2日取材)

掲載号

Visionista/VOL.032023|summer

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