日本に魅力を感じて働こうと来日する
彼らの受け皿になりたい
埼玉県の有限会社カミヤマでは、2014年から受入れを開始し、現在もフィリピン人を雇用しています。今回は、同社代表の神山さんとフィリピン人3名の声をご紹介します。 (2023年10月23日取材)
企業プロフィール
所 在 地: | 埼玉県朝霞市田島1-4-3 |
---|---|
事業内容: | 鉄筋工事業 など |
従業員数: | 6名 (内:特定技能2名 技能実習1名 すべてフィリピン人) |
初期導入: | 社宅一軒家 生活用品一式 Wi-Fi環境 現場への送迎車 |
給与イメージ
- 特定技能(月額基本給)
約27万円
※年に一度昇給あり
※職能手当、資格手当 - 技能実習(月額基本給)
約23万円
受入企業 Interview
代表取締役
神山 孝 氏
受入れを決めた理由は?
友人の会社がフィリピン人を受け入れていることから興味が湧き、送り出し機関に問い合わせたのがきっかけです。当時、人手に困ってはいなかったのですが、海外には優秀な人材が多くいると聞いて、受入れを決めました。結果、ジェシーと出会えたので決断は正解でした。
受け入れて良かった点は?
送り出し機関が言っていた通り、本当に優秀で努力家が多いことです。建設業は作業によって大変でつらいことがあります。近頃、日本人の若手はくじけて辞めてしまう、なんて話を聞くことが増えているなかで、彼らは本当によくついてきてくれている。感謝しかないですね。
受入れ後の工夫や、気をつけていることは?
決して大袈裟なことはしていなくて、一緒に食事をしたり、お酒を飲んだり、春には花見をしたりと、仕事以外での交流は増やすようにしています。また、当たり前ですが、本当に気をつけているのは、怒鳴り声を上げたり、荒い言葉を使ったりしないことですね。受け入れた以上、我が子だと思って大切に育てようという心がけを持って接しています。
導入予定の企業へメッセージをください。
異国の地で働くことは想像以上に大変なことだと思います。「帰りたい」と言い出す人もなかにはいるでしょう。でも、せっかく自社へ来てくれたのだから「日本で働いてよかった」と喜んでもらえることが一番です。母国に家を建てられたとか、帰国後に就いた仕事で日本の技術が役立ったとか、彼らの人生にプラスになる経験をさせてあげてほしいですね。
現場で働くみなさんの声
日本での仕事や生活、またこれからの目標について、同社に在籍するジェシーさん、ニックさん、レッチーさんの3名にお話を伺いました。
ジェシーさん
自分がやさしくされた分だけ、後輩たちにやさしくしてあげたい
2021年に2級技能士を取得したジェシーさん。「学科の問題が漢字なので苦労したけど、周りのサポートのおかげで合格できました」。社長をはじめ先輩たちとは家族のような関係だそうで「入社当時、差別されないか怖かったけど、やさしく受け入れてくれたのが本当にうれしかった」。今度は自分が母国から来る後輩たちにやさしくしてあげたいと語ってくれました。
ニックさん
仕事もプライベートも同郷の仲間がいて最高に楽しいんです!
ニックさんは日本で大工として働く友人から「日本は本当にいい国だよ」と教えてもらい、来日を決めたそうです。「来てみてつらいこともあるけど、この会社で出会った仲間と一緒に働いているときが本当に楽しいんです」。プライベートでも、同僚のフィリピン人同士で休日にバスケットボールをしているのだとか。「3人とも仲良くて、毎日充実しています!」
レッチーさん
息子たちが立派に育つまではこの仕事をがんばりたい!
フィリピンでは電気設備の仕事をしていたレッチーさん。なぜ鉄筋の仕事を選んだかというと「同じ建設業なので、何とかなるかなと思いました(笑)」。13歳と11歳の息子がいて、大学を卒業するまでは今の仕事をがんばりたいとか。「いつかは日本に呼んで一緒に暮らしたいですね」。今の楽しみは、ジェシーさんやニックさんとの部屋での飲み会だそうです。