城北建設株式会社

言葉が伝わらない彼らを育てる経験が、
社員を大きく成長させる

2023.07.01

#VOL.03 #受入事例 ベトナム香川県
城北建設株式会社

香川県の城北建設株式会社では、2018年から受入れを開始し、現在も多くの外国人を雇用しています。今回は、同社代表の細谷さんとベトナム人3名の声をご紹介します。 (2023年4月24日取材)

企業プロフィール

所 在 地: 香川県高松市郷東町796-122
事業内容: 建築請負/土木一式鳶土工事業 など
従業員数: 42名 (内:特定技能3名 技能実習4名 すべてベトナム人)
Website: https://www.jhohoku.co.jp
初期導入:

寮の確保 生活家電一式 Wi-Fi環境 生活指導員 現場への送迎用車両 など

給与イメージ

  • 特定技能(月額基本給)
    約21.2万円〜
    ※技能習熟等に応じた昇給あり
  • 技能実習(月額基本給)
    約16.7万円
代表取締役 細谷 芳久 氏

受入企業 Interview

代表取締役
細谷 芳久

受入れを決めた理由は?

 できれば日本人の雇用をつくり続けたいという思いがありましたが、人材難でそうも言ってはいられず受入れを始めたというのが本音です。ただ、私は航空会社に勤めていた経験があり、海外を広く見ている中で、ベトナム人は性格的に日本人に近い印象がありました。彼らならがんばってくれるはずと受入れを決意しました。

受け入れて良かった点は?

 建設業での仕事の教え方といえば、OJTが一般的です。ただ、外国人となると、言葉がうまく伝わらない中で教えなければなりません。しかし、その大変さは間違いなく人として、職人としての成長につながります。それを社員が理解してくれたことで、以前よりも仕事の質が向上したと感じています。

城北建設株式会社

受入れ後の工夫や、気をつけていることは?

 仕事の全体像がわかるように、我々の会社の事業内容や、日々の作業の流れをまとめた冊子やDVDを作成し、彼らに見せています。自分たちが今日している作業は、一体何のためのもので、最終的にどんなものが出来上がるのか。それがわからずに仕事をしていても、やりがいもなければ成長もしません。まずは自分の仕事を理解すること。そこからスタートしています。

城北建設株式会社

導入予定の企業へメッセージをください。

 日本人だろうと、外国人だろうと、働く仲間という意味では、それほど変わらないと思っています。同じ釜の飯を食べ、一緒によい仕事をする。そうした中でそれぞれが人として成長していくことが大事ではないでしょうか。私は彼らに靴のそろえ方から教えます。それが彼らの信用につながり、会社の信頼にもつながるからです。受け入れたら、ぜひ大切に育ててあげてほしいですね。

城北建設株式会社

現場で働くみなさんの声

日本での仕事や生活、またこれからの目標について、特定技能1号のズンさん、ユイさん、フォンさんの3名にお話を伺いました。

ズンさん
何もできない日々から努力を続け、今では休日に愛車でドライブ!

 来日当初は「言葉がわからず、何もできませんでした」。そこで、わからない言葉をメモして覚える毎日だったとか。その甲斐あって、今では会社からの信頼を得るまでに成長。プライベートでは車を購入し、休日には愛車に乗って京都や神戸に出かけています。おすすめの観光スポットをたずねると「夏は徳島県の穴吹川がきれいですよ!」と教えてくれました。

ユイさん
後ろ向きになった時、 支えてくれたのが同僚や先輩でした

 日本へ来る前に、どんな国か検索して調べたというユイさん。「日本は景色がきれいで、生活水準が高いと知って、ワクワクしていました」。しかし、実際に働き始めると仕事に慣れるまで時間がかかり、帰国しようと思ったことも。「そんな時、やさしくしてくれたのが同僚や先輩です。笑わせてくれたり、ご飯やジュースをご馳走してくれたり。本当に感謝してます!」

フォンさん
休日は仲間とのツーリングでリフレッシュしています!

 日本とベトナムとの違いで何よりも驚いたのが、気候だったそうです。「冬の寒さがとても厳しいです」。反対に、日本の魅力を聞くと「ベトナムは排気ガスで空気が汚れています。でも、日本は空気がとても清潔ですね」。趣味は仲間とのツーリング。休日には四国中の観光スポットを巡っています。「今はバイクの大型免許を取得するためにがんばっています!」

掲載号

Visionista/VOL.032023|summer

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