人生をかけ来日している彼らを受け入れた以上は、
最後まで面倒を見る
茨城県の黒澤工業株式会社では、2015年から外国人の受入れを開始し、現在も多くのベトナム人を雇用しています。同社代表の黒澤さんとベトナム人5名の声をご紹介します。 (2022年9月29日取材)
企業プロフィール
所 在 地: | 茨城県笠間市安居2891-1 |
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事業内容: | ダクト工事/空調設備工事/産業空調設備工事/板金製作/製缶製作など |
従業員数: | 52名 (内:特定技能5名 技能実習9名 すべてベトナム人) |
Website: | https://www.kurosawa-ind.co.jp |
初期導入: |
寮の確保(Wi-Fi環境あり) 希望者には原付バイク支給 ※免許取得は自己負担 など |
給与イメージ
- 特定技能(月額基本給)
約21~28万円
※技能習熟等に応じた昇給あり - 技能実習(月額基本給)
約17~20万円
受入企業 Interview
代表取締役
黒澤 克之 氏
受入れを決めた理由は?
当社はマンパワーを必要とする会社です。若手入職者を増やす選択肢として、外国人を雇用することに迷いはありませんでした。ただし、当時はまだ多くの建設会社が外国人の受入れを躊躇している時期でした。その点では、関東でも早々に受入れを決めた先駆け的な存在だったと思います。
受け入れて良かった点は?
彼らは日本の文化も言葉もわからないまま来日して、そんな中でもモチベーション高く仕事をしています。その姿が日本人の社員にとって良い手本になりますので、すごく刺激を受けたと思います。また、ベトナム人は陽気な性格が多く、社内が明るくもなりました。
受入れ後の工夫や、気をつけていることは?
彼らの人生を背負うという意味では、できるだけ安心して働けるように手を差し伸べたり、アドバイスしたりすることは非常に大事だと思っています。当社でも受入れを開始した当初は、知り合いの通訳の方にお願いし、1年間ほど生活面でサポートしてもらっていました。その後も社内でサポート役をおくなど、コミュニケーションはかなり密にとっています。
導入予定の企業へメッセージをください。
お伝えしたいことが2つあります。まず1つ目は、みなさんが思っているより外国人の受入れはそれほどハードルが高いものではないということ。これは実際に受け入れた私の感想です。そして2つ目が、とはいえ日本人を雇用するわけではないので、彼ら一人ひとりの人生を背負ってもらいたいということ。大切に育てれば、彼らはきっとみなさんの力になってくれます。
現場で働くみなさんの声
日本での仕事や生活、また職場環境について、特定技能1号として働くベトナム出身のハンさん、グエンさん、タインさん、カーイさん、ハーさんにお話を伺いました。
ハンさん
いつかは家族に日本のすばらしさを伝えたい!
母親から勧められて来日を決めたという、親思いのハンさん。夢は、特定技能2号になって、家族を日本に呼び寄せること。「夏だったら日本の海へ連れていきたいです。冬だったら温泉がいいですね」。
グエンさん
日本で手に職をつけ、母国で起業するのが目標です
農業大学に合格していたものの、家畜の病気が流行し始めたことがきっかけで、将来の仕事に危機感を覚え、来日を決めたとか。「日本でしっかりと技術を身につけ、ベトナムで起業するのが目標です」。
タインさん
たくさんの魅力を体感したくて、日本で働くことを決めました!
「日本には景色の良い場所がたくさんあり、親切な人も多いと知り、楽しみにしてきました」。実際はどうだったのか。「会社の人たちにはいつも助けてもらっています」と、笑顔で答えてくれました。
カーイさん
夢はベトナムでの田舎暮らしです!
収入に魅力を感じて来日したカーイさん。日本での大きな出来事は、彼女を見つけたことです。「もう少しお金を貯めたら彼女と結婚したいです。母国の田舎で安定した生活をするのが夢ですね」。
ハーさん
仕事で全国各地を回るのが何よりの楽しみ!
仕事での楽しみは日本各地に行けることで、中でも印象的だったのが、山梨県の現場で見上げた富士山。「美しさと大きさに驚きました」。フルーツが大好物で、千葉県のリンゴが絶品だったそうです。