“次は君の番”
その言葉を胸に職長を目指す
海外で働くことは、人生において大きなチャレンジです。特定技能外国人は、どんな経験を経て「今」にいたるのか。「この先」にどんな夢を見据えているのか。チャレンジャーたちのキャリアをご紹介します。
愛称トイ さん(30歳)
特定技能開始日:2023年1月12日
滞在期間:10年目
出身:ベトナム
2026年6月28日取材当時
細かな作業を強みに、日本へ
ベトナム中部の米農家で生まれ育ち、高校卒業後は2年間の兵役に就きました。その後、「仕事も生活も真面目な人が多い国」という印象から日本で働くことを志し、日本語と建設技能について半年間勉強しました。
2016年11月に来日し、翌月に株式会社吉美建設へ入社。雪や地震を初めて体験する。
初めて建て込みができた日の喜び
最初は材料運びや掃除、片付けなど、できることから少しずつ仕事を覚えました。わからないことは職長や同じベトナム人の先輩に何度も質問し、先輩たちもわかるまで何度でも付き合ってくれました。初めて一人で建て込みができた時は、「みんなと同じように仕事ができた」と感じ、本当にうれしかったです。
図面が読めると仕事が面白くなった
一人で任される仕事が増え、図面を見ながら作業できるようになりました。図面が読めるようになると、自分で次に何をすればよいか考えられるようになりました。できることが増えていくにつれ、仕事への面白さも感じられるようになっていきました。
教わる側から、教える側に
コロナ禍による一時帰国を経て、特定活動として再び日本へ戻ると、後輩に仕事を教える機会も増えました。かつて先輩たちが自分にそうしてくれたように、後輩にもわかるまで何回でも、やさしく教えることを心がけました。
「何度も書く」が自分の勉強法
型枠施工技能検定2級と特定技能1号の試験に向けて、会社から渡された教材を何度も読み返しました。ChatGPTやYouTubeを活用して、学んだことを何度もノートに書いて、1冊丸ごと暗記しました。その結果、どちらの資格も一発合格できました。
1年で3つの資格を取得
この年、難関資格である型枠施工技能検定1級、次いで特定技能2号に合格しました。これまでと変わらず教材を読み返し、何度も書いて覚える勉強を続け、一発で合格することができました。同じ年に普通自動車運転免許も取得。積み重ねてきた努力が報われたような気がします。
特定技能2号試験に合格
次は、自分が現場をまとめる番
今は15人以上のベトナム人の後輩、さらに日本人にも仕事を教える立場です。職長からの「次は君が現場をまとめる番だ」という言葉を励みに、自分も職長を目指しています。もう一つの目標は、家族を日本へ迎え、一緒に暮らすこと。仕事も家庭も大切にしながら、これからも成長していきます。
先輩社員永野さんからメッセージ
トイさんは、とにかく仕事に対する姿勢が真面目です。わからないことはそのままにせず、一度覚えたことは確実に自分のものにしていきます。努力を積み重ねられることが、彼の一番の強みです。周囲にも優しい人柄で、後輩からの信頼も厚いです。これからは日本語力をさらに磨き、ベトナム人初の職長として現場を任せられる存在になってくれることを期待しています。
