「一緒にやってみよう」
心の支えになった
先輩からのアドバイス
海外で働くことは、人生において大きなチャレンジです。特定技能外国人は、どんな経験を経て「今」にいたるのか。「この先」にどんな夢を見据えているのか。チャレンジャーたちのキャリアをご紹介します。
愛称チィエウ さん(33歳)
特定技能開始日:2020年11月18日
滞在期間:9年目
出身:ベトナム
日本行きのきっかけはニュースやアニメだった
ベトナム中部のハティン省で生まれ育ちました。日本についてはニュースやアニメを見て興味をもち、いつかは行ってみたいと考えていたので、実際にそのチャンスが来た時は即決でした。
ベトナムで出会った日本人の真面目さに驚き
ベトナムで大学に通っている時に、建設業のアルバイトをしたことがありました。その現場には日本人や韓国人といった外国人も働いていたのですが、驚いたのは日本人の真面目さです。誰よりも仕事をがんばっていて、時間も必ず守るなど、気になる存在だったのです。そして実際に日本に来るとその文化が根付いていて、とても感動しました。
来日が決まると書籍やYouTubeで建設業の仕事を調べて予習したそうです
なんでも答えてくれる先輩たちに感謝:1
最初の1カ月は会社の資材置き場で、仕事で使う用語や道具の名称などを集中的に学びました。特に建設業は安全が第一なので、まずは事故をなくすために、危険予知に関する知識を身につけるのです。実際に現場に出てみると、思っていたよりも気をつけないといけないことが多くて、自分の身は自分で守ることの大切さを痛感したのを覚えています。
なんでも答えてくれる先輩たちに感謝:2
心の支えになったのが、先輩からのアドバイスです。現場では「こうしたほうがいい」「一緒にやってみよう」と声をかけてくれたので、とても心強かったですね。それに、私は気になったらすぐに解決したいタイプなので、仕事終わりに自分から先輩たちにどんどん質問していたのですが、わかりやすく答えてくれたのはありがたかったです。
教科書を購入して独学でN2を取得
仕事と並行してがんばっていたのが日本語の習得です。2年目にN3、3年目にN2に合格しました。市販の教科書で文法などを勉強したので、ほとんど独学です。毎日少しずつですが、仕事が終わってから寝るまでの時間を勉強にあてていました。現場で使う資格については、仕事が慣れるにつれて、玉掛け、高所作業車、型枠支保工、と徐々に取得していきました。
初めて図面の拾い出しから任された現場が消防署の訓練棟です。とても緊張しましたが、普段から先輩たちの仕事を見ていたのでなんとか仕上げることができ、今では大きな自信につながっています。
職人として活躍の場を広げたい!
一級型枠施工技能士に合格
妻との結婚を機に日本でがんばることを決意
2023年に特定技能2号に移行しました。実は、来日したばかりの頃はいずれ母国へ帰ろうと思っていたのですが、考えが変わったきっかけが結婚です。妻が「日本には長くいたい」と言っていたので、二人で話し合い、これからもこの国でがんばっていこうと決めました。
先輩社員神田さんからメッセージ
チィエウが来日したばかりの頃、異国の地での生活は不安だろうと、よく寮の部屋を訪ねていました。現場で注意した日の仕事終わりに、缶ビールを持って部屋へ行き、注意した理由を説明したこともあります。そうした時、彼はしっかりと話を聞いて、同じ失敗をしないように次の日から気をつけていました。また、彼からも図面を手に「わからないところがあるから部屋へ来て教えてほしい」とお願いをしてくるなど、本当に努力家だと思います。
PHAN CAO TRIEU
2023年10月31日取材