日本で働き続ける
覚悟ができた今、目標は
この国で家を買うこと
海外で働くことは、人生において大きなチャレンジです。特定技能外国人は、どんな経験を経て「今」にいたるのか。「この先」にどんな夢を見据えているのか。チャレンジャーたちのキャリアをご紹介します。
愛称ロン さん(27歳)
特定技能開始日:2020年9月1日
滞在期間:9年目
出身:ベトナム
先輩たちから日本の魅力を聞いて日本で働くことを決意
高校の時に、近所に住む先輩たちが日本へ働きに行っていて、「日本はいいところだよ」と教えてもらいました。それで私も卒業後は日本へ行こうと決めました。でも、建設業についてはまったく経験がなく、日本語学校へ通い始めてからどんな仕事かを知りました。
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約3カ月の訓練後に緊張の現場デビュー
入社直後はまず加工場で釘打ちなどの簡単な作業の練習からスタートしました。そして3カ月ほど訓練した後に現場デビューです。私の初めての現場は鹿児島市内の9階建てマンションで、とても緊張したのを覚えています。
一人で任されることに大変さよりも楽しさを感じた
2年目になると、それまで日本人の先輩と一緒にしていた組み立てを一人で任せてもらえるようになりました。大変でしたが、1年目に覚えたことを自分で試せるので、楽しいという思いのほうが強かったです。3 年目には図面をもらい、基礎工事を任されるなど、徐々に仕事の難易度も上がっていきました。またこの頃になると、ベトナム人の後輩に仕事を教えるようにもなりました。
制度誕生により日本で働き続けることが可能に
実習生として5年目に入り、翌年にはベトナムに帰らないといけないと思っていたところ、できたのが特定技能制度です。継続して日本で働くことができると知った時は本当にうれしかったです。
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日本語の試験に合格して免許取得!ベトナム人だけで現場へ
特定技能になってすぐに取りに行ったのが運転免許です。実技はそれほど難しくなかったのですが、何よりも苦戦したのが日本語のテキストです。ひらがなは読めるのですが、とにかく漢字が読めない。結局、二度試験に落ちて、三度目のチャレンジで合格することができました。初めて後輩たちを車に乗せて、ベトナム人だけで現場に行った時はとても緊張しました。現場にいた他社の職人たちは「日本人はいないの?」と驚いていました。
日本で働き続けると決めたので、今の目標は日本で家を買うことです。ベトナムにいる両親も応援してくれているので、必ず叶えたいです。
日本でずっと暮らしたいです。子どもは日本の学校に通わせて、ベトナム語と日本語、どちらも覚えてほしいです。
山之内さんからメッセージ
一期生となるロンには特別な思い入れがあります。当時は特定技能制度がなかったので、3年でベトナムに帰らなければならず、どうすれば日本に残れるかを模索したほどです。監理団体に「養子にしたらどうだろう」と、山之内ロンになってもらおうかと真剣に考えたものです。それが実習生として5年に延長できるようになり、また5年になる直前に特定技能制度ができるなど、私も彼も本当に運がよかったと思っています。
NGUYEN THANH LONG
2023年11月30日取材